本を開くたび、目に触れるしおり。
読みさしの頁に、数百年生きた木の断片を挟んで活用する。
銘木のしおりは、目に馴染み、手の馴染む、本を開く時間をほんの少しだけ豊かにする文房具です。
整体院の施術中の、ふとした会話から始まったしおり
私が腰を痛めてお世話になった整体院「人と木」。
院長の辻本さんとの会話でのふとした一言「しおりが木だったら面白いですね」
そこから着想を得て、早速手持ちの見た目に特徴のある珍しい材を鋸で挽きました。
仕上がりに荒さが残ったものの、シンプルな形に鋸跡がむしろ味となって、
見たことのないしおりになりました。
即日販売を開始したところ、
実際に手に取ってくださる方もたくさんいらっしゃいました。
そして今回は、その第二弾。
鋸跡のない直面の、面を出したしおりに仕上げました。
特徴は、平滑面と1mmという薄さです。
この薄さでも、模様にこれだけの情報量。木の塊は普段、外側しか目に触れていませんでしたが
とんでもない情報が詰まっているんだと感じさせられます。
シンプルで味のある強烈なしおりになりました。
弱点は強度です。この薄さなので、どうしても衝撃で割れてしまうことはあり得ると思います。
本と木。似た字面、共通するキーワードは「時間」
本は、読むのに時間がかかります。薄いページの束が本です。
木も、歳月が年輪として束になったかたまりです。
どちらも「時間をついやしている」点が共通しています。
十の樹種、それぞれの模様
今回仕上げたしおりの樹種です。どれも同じ模様にはなれません。
四万十ヒノキと屋久杉、本紫檀は、ほのかな香りが漂っています。
・神代ニレ─「落ち着いた深い色合いです。」
・本紫檀─「いい匂いです。流石にここまで薄くなると重さはありません。」
・ブラジリアンローズ─「ブラジル原産の世界有数の銘木。木材としての輸出入は禁止。香りはやや控えめです。」
・屋久杉─「緻密に詰まった年輪と、ほのかな樹脂の香りが見え隠れします。」
・黒柿─「墨を流したような黒い文様。」
・本花梨瘤─「紅白の赤みが特に美しい本花梨瘤です。」
・ペールムーンエボニー─「月の色に縞が流れています。」(ペールってなんだろう)
・本紫檀瘤─「とてつもなく凝縮した模様です。」
・神代杉─「渋みのある色合いです。」
・四万十ひのき─「樹齢300年級の巨木のヒノキでした。」

樹齢が色となった一枚きりのしおり
その木の時間が形になったもの。偶然の模様。意図のない産物。
おわりに
本を開く時間を少しだけうれしくする木のしおり
うんちくはもういいですね、目を惹いた一枚があれば、ぜひ手に取ってみてください。
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