神代木(じんだいぼく)は、倒木や土砂崩れによって地中や水底に埋もれ、長い歳月を過ごした木のことです。
酸素の少ない環境で腐敗が進まず、タンニンが鉄分や鉱物と反応することで、木肌は灰褐から墨黒へと変化していきます。
自然の作用によって生まれた、人の手では再現できない色調です。
奥行きのある色には落ち着きと気品があります。
神代木の特徴―静かな重厚感と艶
・色:灰色から墨黒まで幅広く、単一の黒ではなく、光によってグラデーションが生じます。
・木目:もとの樹種ごとの表情を残しつつ、柔らかな陰影の中に浮かび上がります。
・質感:鉱物の沈着によって刃物を痛めやすく、加工には注意が必要ですが、その分、仕上がりには他にはない風格が宿ります。
・希少性:偶然出てくる材のため供給量が限られています。
代表的な神代木―三つの樹種
神代杉(じんだいすぎ)
杉が地に埋もれて生まれた神代杉は、軽やかな材質ながらも深い墨色を帯びます。
柾目では年輪が淡く走り、光の加減で静かに表情を変えます。
器や盆、小物に仕立てると、凛とした静謐さを漂わせます。
神代欅(じんだいけやき)
欅は日本を代表する銘木ですが、神代欅となると重厚感が際立ちます。
板目に玉杢や縮み杢が浮かぶこともあり、その存在感は格別です。
皿や鉢、家具の前板など、面の広い造形に適し、堂々とした佇まいを放ちます。
神代タモ(じんだいたも)
欧風の趣とも相性がよい神代楢。チャコールグレーの地に虎斑(とらふ)が落ち着いて現れ、
トレーやプレート、道具の柄などに適しています。
オイルで仕上げれば静かなマット感、拭き漆で仕上げれば重厚な艶が生まれます。
神代 小噺
神代には大きく2種類があります。
一つは土砂崩れや爆風などによって材が横倒しになった状態で出土された黒神代。
もう一つは、火山噴火による火砕流、火山灰によりざいが立ったままで出土される茶神代。
こちらは熱による色の変化と考えられます。
余談ですが2025年大阪万博の文明の森の神代オークは立ち木なので茶神代ではないかと考えられます。
しかし、色は黒でした。実際のところは現地でも表記はなく分かりません。
(その破片が落ちており、思わず持ち帰りたい衝動が襲いましたが控えました)
まとめ ― 日常に、時間の色を
神代木は、地中に埋もれた時間が色として染み混んでいる木材です。
彩りや華やかさが全面にあらわれるものではありませんが、
木材面の光の反射に長期間土中のミネラルを取り込んだ独特の奥行きがあります。
切削加工では、土に近い木屑が生じ、木材でありながら粘土のような側面があります。
強度はあり、通常木材と同じように、実用品への加工が可能な材です。
艶と奥行きある階調は、その名称にフィットする独特の佇まいがあります。
化石のようなイメージですが、不思議と実用の器やトレーといった日常具にも馴染みます。

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