
1|屋久杉という素材の可能性
屋久杉は、樹齢千年を超える個体も存在する特別な杉です。
日本の屋久島に自生する屋久島の自然環境の中で、ゆっくりと成長します。
最大の特徴は「油分の多さ」。
一般的な杉と比べて
5倍〜7倍とも言われる豊富な樹脂分を含みます。
この油分が
・独特の深い香り
・高い耐朽性
・しっとりとした質感
を生み出しています。
この「油分」という特性を、
もっとも自然なかたちで活かせる小物は何か。
その問いの延長線上に、「酒器」という選択肢が浮かびました。
2|なぜ無塗装なのか
屋久杉の酒器自体は、流通しています。
しかし私が見た限り、無塗装の酒器はほとんど存在しません。
理由は明確です。
・無塗装にすると酒が木に浸透する
・場合によっては漏れのリスクがある
商品としては、避けられやすい選択です。
しかし同時に、無塗装にすることで得られるものがあります。
それは
木そのものの香りが、酒へと移ること。
杉は古来より升(ます)に使われてきました。
杉と酒の相性は、日本文化の中で検証され続けてきた関係でもあります。
ならば、
屋久杉という油分の濃い杉で
無塗装の酒器をつくったらどうなるのか。
実験してみたい。
その興味からカップを自作しました。
3|試飲会にて実験
私はお酒を飲めません。
そこで、知人数名に試飲してもらいました。
結果は、想像を超えるものでした。
・「味が丸くなる」
・「角が取れる」
・「香りがやわらかく広がる」
という反応。
単なる香りづけではなく、
口当たりの変化を感じるという声もありました。
屋久杉の油分や揮発成分が、
微細に作用している可能性があります。
4|サンプル配布と専門家の反応
その後、
・酒造メーカー
・バーのオーナー
へ直接お話を持ち込み、サンプルを使っていただくことになりました。
「秀月」さんからは、非常に丁寧なコメントを頂戴しました。
また先日は、「美術館のようなbar bibibi」さんのマスターにサンプルをお送りしました。
プロの視点からのフィードバックは、
単なる感想を超えた示唆を含んでいます。
5|今後の方向性
現段階では、まだ実験の段階です。
しかし今後は、次のフェーズへ進みます。
① 相性のよい酒の特定
・日本酒
・焼酎
・ウイスキー
・ジン
どの酒と、どの屋久杉個体が合うのか。
木と酒のマッチングを検証します。
② 成分分析
・酒に溶出する成分の特定
・香気成分の変化
・安全性の確認
一定のニーズが見込めた段階で、
研究機関へ分析を依頼する予定です。
感覚だけでなく、
科学的裏付けも伴った酒器へ。
6|屋久杉酒器が目指すもの
これは単なる木工製品ではありません。
・樹齢千年の時間
・油分という物理特性
・酒という発酵文化
これらが交わる実験です。
屋久杉という素材が
香る器としてどこまで機能するのか。
7|ご協力のお願い
この記事を読んで、
・お酒に詳しい方
・バー・酒販・酒造関係の方
・成分分析に関わる研究者の方
ご興味を持っていただけましたら、
ぜひご連絡ください。
素材の可能性は、対話と実験の中でしか開いていきません。
こちらから▼
https://manakonooto.com/line/
屋久杉の油分が生む、新しい酒の体験を。
ともに探ってくださる方を、お待ちしています。

