樹木に時間がにじむ様―孔雀杢・玉杢・泡瘤

樹木としての時間があらわれる模様ー孔雀杢・玉杢・泡瘤などの珍しい杢目模様

木目模様のさまざま

木材には、自然が偶然生み出した杢(もく)と呼ばれる模様が材面にあらわれます。
時間が作り出した不可思議な木目模様は、古くから人の目を惹いてきました。
数千年前には、ごく一部の権力者層に限られた贅沢品だったと考えられます。
本記事では、杢の中でも特に、歴史的に貴重とされてきた「孔雀杢」「玉杢」「泡瘤」を取り上げ、
それらの特徴について簡潔にまとめています。

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1.孔雀杢 (くじゃくもく)― 白と黒の生々しいリズム

孔雀杢は黒柿にしか見られない模様です。
翼を広げた孔雀を思わせる見た目から、そのような呼称がつきました。
黒柿は、柿の木の1000~10000本に1本
孔雀杢は30000〜50000本に1本とされます。(※慣習的な目安)
現在は、杢目がはっきりした大径木はほとんど出回っておらず、
万年筆や箸、茶道具といった小物に形を変えて流通することがほとんどです。

2.玉杢 (たまもく) ― 幻想的な丸

玉杢(たまもく)は、木材の表面に大小様々な丸い玉を散りばめたような見た目です。
樹齢を重ねる欅(けやき)の巨木に現れます。
奈良時代の正倉院宝物「赤漆文欟木御厨子(せきしつぶんかんぼくのおんずし)」には
玉杢の欅材が使われています。

出典:第71回 正倉院展 御即位記念 [図録] 

3.泡瘤 (あわこぶ)―緻密な樹木の結晶

泡瘤は泡状の瘤(こぶ)です。
泡瘤が特に見られる材は屋久杉です。
生成要因として、樹木への菌の侵入が挙げられます。
樹木に菌類が入り込み、樹が傷を癒やそうとする過程で瘤を形づくります。
瘤の断面に杢が生じることは国際的にも一定の評価があり、英語圏ではバール(burl)と呼ばれています。

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まとめ

樹木が長い月日を経てあらわれる模様は自然の造形美です。
人間が作り出すことのできないこれらの模様は、古来より多くの人々の創造力をかき立ててきました。
模様は多様ですが「樹木としての生きた様=杢目」という意味では共通しています。
木が生み出す造形の妙を語り継ぎ、大切にしていくことには意味があると思います。
「森が遺した美術品」に敬意を持って、これからもそれらを扱っていきたいと考えています。

まなこの音について

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