まなこの音

木材に耳を傾けるように目をやる。

香りの世界では、その香りを鑑賞する行為を「聞香(もんこう)」と表現します。
目を通して味わう木の世界でも、きっと同じことが言えるはずです。

材面を木目と呼び、その模様にある多様な雰囲気を
意匠として取り入れようとする日本古来からの文化。
人の目を惹く多様な模様は、実は木が意図することなく、
結果的に時間とともに刻まれた痕跡に過ぎません。

純粋な素材として機能だけに注目すると、見落とされがちな見た目。
そこに豊かさや美しさを感じるという感性は
万物を存在として解釈する日本の「アニミズム」に通じています。

このような日本文化が息を吸い吐くように生まれた「銘木」というものを
「意図せずに生じた跡にあった趣を大切にする」という観点から捉え直し
それぞれの表情が引き立つように手を加え、
日々の暮らしに馴染む小物や彫像などを制作・販売しています。

木を、聞く。
その音はきっと、深くを静かに鳴らしてくれるものだと思っています。

思い・考え
色鮮やかで様々な種類の木の木目模様。木の木目に美しさを捉える銘木という概念があります。銘木という言葉のはじまりは江戸後期と言われていますが、そのような感性は、1000年も2000年も前からあったと思われます。正倉院宝物に黒柿や玉杢などの美...
words carved out
日々の加工や撮影から浮かび上がる言葉を綴った記録。清代・趙翼の詩句も引用しながら、意味を定めず、余白を残す美を静かに追う

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