屋久杉の加工|雑感・備忘録

実際に加工した樹種への雑感を書いていきます。
素材の特性を理解は、新しい使用方法、用途の発想につながります。
ここでは、実際に私自身が加工を通じて
感じ得た各樹種に対する雑感・感覚的な理解を殴り書きしています。

全体の印象:

磨く:
・器の曲面をペーパーで磨く。粒子跡が残りやすい。材の柔らかさからちょっとしたことで傷がいく。扱いにくい。平面であればそれなりにペーパーで綺麗になる。(表面を何かしらで固めてからペーパーを使うと、また異なるかもしれない)
・艶の黒漆で仕上げた器の表面小傷を取るために、磨く。400番手で磨く。(うまくムラなく漆が乗るのか?)


旋盤:

拭き漆:
【平面・曲面】
・黒色メインに、板目の色を弾き、コントラストを出す技法には
まず「生漆」メインで、色を黒くし、最後に「木地呂漆」で仕上げることで、美しく仕上がることがわかった。

・何度も何度も、屋久杉の板目(大椀)に拭き漆を行っても、
600番であってもペーパー跡が消えないという事態になる。
黒漆(艶消し,呂色)と木地呂漆を使用していた。
そして、生漆に変更したところ、定着速度と小傷の目立ちに急速に変化があった。
やはり、拭き漆には、生漆が圧倒的に向いているということかもしれない。
もしくは、屋久杉だけに限った可能性もある。

・ミガキロンZのグレー(600~800相当に対応)が非常に向いていると感じた。
これでいっそのこと、拭き漆自体を行ってはという着想のもと進めた。

・木地固めにテレピンで薄めない生漆を使うとかなり黒くなる(黒に近い茶)。
その状態に、浮き上がったペーパー粒子あとは、水研ぎの場合、320番手で磨けば、10分もかからず取れた(5寸皿)。粒子あとが目立ちやすい。その意味で漆に向いている材とは感じない。特に艶で杢を見せるのはかなり困難な材かもしない。

・生漆のかかった板に180番手のペーパーを空研ぎでかけたところ、粒子跡が目立った。(240番以上であれば粒子跡が目立たない可能性が高い)

・鑿後のある黒漆(油煙)の面に対して、600程度の番手で磨くと、木地表現が部分的に現れるが、美しくならない。
・600番手の水研ぎペーパーで水研ぎすると、比較的はやく、ペーパー跡が消えた。
この方法が万能なのかどうかはもう少し試す必要がある。

・ろくろで挽いたお盆に拭き漆の木地調整をしたところ、杉に漆をかけたような雰囲気になった。少し野暮ったい。通常の屋久杉(上杢ではなく)は生漆は向いていない可能性がある。

・器への拭き漆はかなり難しい。木質が柔らかいことからか、600番手でも傷が見える。

【ごつごつした面】
・平面・局面に比べると塗りは容易。まだらになりにくい。
初めは生漆で、最後に黒呂色と木地呂を混ぜたものを使うことで鮮やかになる。
黒呂色と木地呂は相性がいい可能性がある。

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