拭き漆|2023年8月



23時間.
8/2(水)
・栃のブロックの木地調整
・えのきの器の木地固めをおこなう
・屋久杉の小皿の木地固めをおこなう
雑感:
荒く生漆を一度木地固めに塗ったブロックに対して、鑿を入れ整えた後、180番で全体を磨く。表裏は真っ黒になっていたが、1時間程度磨くことで白みが浮かんでくる。180番手をかける前に、60番で磨いていたため、その磨き傷がなかな消えない。白みがみえてからさらに30分ほど磨くことで水分を含ませた状態でも傷が見えない程度に仕上がる。この荒目の小傷の消し方は、番手をつめて磨くことが最も効率的ではないかと感じる。指で傷の部分に擦りつけて磨くことで傷が目立たなくなる。この後、再度木地固めを行い、2~3度塗り重ねる。

24時間.
8/3(木)
・栃のブロックの木地固め
・神代杉のプレートに木地固め
雑感:
丁寧に時間をかけて(約2時間,180番)磨き上げた栃のブロックに対して木地固めを行う。総合的に判断して、テレピンを使わずに生漆をそのまま塗り込んだ。全体的に黒みを帯び深みのある雰囲気になった。神代杉のプレートの裏面のさくれをかんなでととのえ、その後600番手のサンドペーパーで磨く。その後水分を含む布で木屑を取り除き、木地固めをおこなう。こちらも生漆をそのまま使用する。

25時間.
8/9(水)
・栃のブロックの木地調整(240番→180番)
雑感:
水研ぎで栃に一度荒く生漆のみで木地固めを行ったブロックの表面を磨く。
240番手から始めたがカンナ跡の筋が目立ったため、180番で磨く。180番でもカンナ跡は消えなかったが薄くなり馴染む。また180番手では以前異なる材では粒子の跡がついていたが、今回の栃では跡がついていない。面取りには木片を使い45度で出す。この後はテレピンと生漆を1:1で割り、木地固めを再度おこない、割れや穴にも漆をしみこませる。次にこくそもしくは錆を使用して部分的に穴を埋める。その後漆を2度〜3度塗りかさねる。


26時間.
8/10(木)
・けやきの敷台の木地調整(320番→…→2000番)
雑感:
厚さ5cm、横30cm、奥行き20cm程度の大ぶりの四角い敷台。表面は多少のざらつきがある程度だったが、しっかりと細かな番手から2000番まで磨き上げる。耐水ペーパーを使い、全面を番手ごとにほぼ同じ程度に磨く。どこまで磨けばいいのか、比較対象もなく、わからない。このあたりは感覚で覚えていくしかないんだろうか。漆を塗ることで浮き上がってくる小傷があるかもしれない。その小傷がどの程度造形を左右するのか?どのように左右するのかがわからない。経験値が重要なのかもしれない。
2000万まで磨き上げ、水気を含ませた布で磨いて、乾かしたが表面は思ったように艶のある表面にはなっていない。木地表面を磨き上げる方法は何かあるのかもしれない。
この後は、テレピンと1:1で希釈した生漆で木地固め。その後2〜3度塗り重ねる予定。

27時間.
8/22(火)
・屋久杉の轆轤引きした深皿に黒漆を塗り込む
雑感:
屋久杉の轆轤で引いた深皿を作成。一つ仕上げるのに6時間かかる。ペーパーで100→150→240→320→400(以降は繊維状の厚材による研磨)→800→1500→3000。
かなり丁寧にサンドペーパーを使って磨いたので、生漆でそのまま木地固めをしてもムラにならず良いと思い試す。しかし、むらになる。テレピンを使用して希釈して色味を薄めてさらさらにすることの意味を実感する。かなりむらができてしまったため、黒い仕上げに変更する。黒漆(油煙入り)を生漆にまぜたものを塗り込む。はじめに生漆を塗ったため、どのような仕上がりになるのか不安だったが、しっかりとイメージ通りの黒になる。
また、銀色の仕上がりを試みたいというアイデアが浮かぶ。

28時間.
8/26(土)
・黒漆で黒くしたエノキの角皿に生漆で拭く。
・屋久杉にタンニンを含む柿渋を塗り、その後鉄分を含むお酢を塗る。
・屋久杉の角の器に黒漆を塗り込む。
雑感:
黒漆を使い始める。基本的には木地の状態に黒漆を使った方が、黒い木地になることを確認。黒呂色(油煙入り)を使用。少し生漆に混ぜるだけで黒になる。生漆を重ねた上に黒漆を塗ってもほとんど黒くならないことを確認。
黒漆を木地からかけたものに、都度黒漆を塗った場合と、生漆をかけた場合ではどのように違うのかを実際に試して確認したい。
基本的には、初めの木地の状態にはテレピンで少なくとも1:1の割合で希釈した方が、ムラができない、隙間にも漆をかけられるなどの理由から、良いことを実感する。


できるようになったこと:
・湿度調整

分かるようになったこと:

・油分の多い木材は、塗面にほこりが粘着しやすい
・油分の多い木材は、塗面にほこりが付着しやすい
・薄口漆は仕上がり硬度が生漆に劣る

・乾燥に適切な湿度70~85%、温度20〜30度
・木地固めの漆で色味が決まり、仕上げの漆で艶が決まる。
・漆の下地としてサンドペーパー60番は荒すぎる(180番〜)
・木地固めのテレピンと漆の割合は1:1
・くぼみなどサンドペーパーの入らない部分はかける必要はない
・多少の鑿後のさくれは漆塗りの下地として問題ない
・鑿後にサンドペーパーする場合は800番以上
・艶感などの仕上がりに最も大きく影響するのは漆の等級よりも、乾燥環境や素材の方にある
・粘着した塗面のほこりを落とす方法がある

疑問:
・テーブル板のようなものはどこで乾かすのか?
・拭き漆面にシミのような跡がある。重ね塗りすると消えるか?
・小傷は重ね塗りすると目立たなくなるか?
・数回塗り重ねた後に、小傷をサンドペーパーでなだらかにすることはできるか?
・1回目の塗りに使う漆が仕上がりを左右するというのは、木地固めに使う漆か?
・布を使って拭いている。漆を多く吸い、なくなりがはやく感じる。刷毛の方が省エネか?
・手に漆がついた場合の落とし方?
・完成品を扱う上で気をつけた方がいいこと?
・錆で小傷を埋められるか?
・錆は小麦で作れるか?
・錆と「コクソ」は違うのか?
・漆を塗ると瘤の表面が白っぽくなった。なぜか?

・塗布後、コツっとぶつけて出来た小傷は錆で違和感なく埋められるか?
・木地表面の凹凸は漆をかけながら調整すれば、最終的に綺麗に仕上がるか?
・木地調整の小傷、どの程度まで許容ができるか?
・仕上がりが黒くなる黒漆はあるか?
・黒漆と生漆はどう異なるか?
・拭き上げの紙の使い分け?

参考文献、資料:
・漆塗りの技法

タイトルとURLをコピーしました
//ブロック アンケートのURL送信のためのコード