はじめに
銘木と呼ばれる希少な木材は、美しい木目や独特の風合いから、古くから人々に大切にされてきました。
近年では、そうした銘木を用いた製品が、現代の生活空間に自然と溶け込みはじめています。
金属やプラスチックがあふれる日常において、木が持つ温もりや一点ごとの個性は、
特有の存在感があり、空間に有機的な温かみもたらしてくれます。
プロダクトへの取り組み
まなこの音では現在進行形で、銘木を使ったプロダクトをデザインしています。
・Plantシリーズ(花器・一輪挿し):木と植物の相性を活かし、欅やウォールナットの花器が自然な佇まいを演出。
・Animalシリーズ(動物モチーフ):動物型の小物や彫刻。木目によって一体一体の表情が異なり、贈り物にも最適。
・Solidシリーズ(一枚板・ソリッド造形):木そのものの存在感を楽しむ、球体や立方体などのミニマルな造形美。
・Inoriシリーズ(祈りの道具):神棚やお守り立てなど、祈りのかたちを現代的に再構成。
Tablewareシリーズ(食器・トレイ):カップ、ボウル、片口など、手に優しい使い心地と経年変化が魅力。
・Refeelシリーズ(触れるプロダクト):木製のマッサージャーや握り星など、手に取ることで癒される道具。
・Stationeryシリーズ(文具):木製ペン、名刺入れ、ペンスタンドなど、日常に寄り添う静かな相棒。
・Fashionシリーズ(服飾小物):ブレスレット、イヤリング、時計など、身に着ける木としての楽しみ。
・Nonシリーズ(その他):流木のオブジェや異素材との融合プロダクトなど、新しい発想の一点もの。
これらすべてに共通するのは、「木を素材ではなく、存在として扱う」姿勢です。
一点ものの個性と、洗練された加工技術
銘木製品の魅力は、木目の多様性にあります。
一本の木から切り出された素材には、それぞれ異なる模様と色味が滲み、同じデザインでも異なる表情を見せます。
一点ものということも後押しして、時間とともに愛着が自然と出てきます。
表面をバンドソーで粗く仕上げた一輪挿しや、敢えて手触りを残した木製の器など、
見た目と感触に素材感が残る造形の木製品が増えているように思います。
かつては、傷や欠点としてみなされていた割れや虫穴なども、自然の造形として前向きに捉えられる見方も一般的になっています。
暮らしに馴染む、静かな存在感
銘木製品のもう一つの特徴は、どんな空間にも自然に馴染む「静かな存在感」です。
例えば欅材のフラワーベースは、和室でもリビングでもその佇まいを変えず、落ち着きのある空気感を加えてくれます。
また、近年はモダンな神棚や祈りの道具として再設計されたプロダクトも注目されています。
従来の荘厳さを残しながらも、コンパクトでシンプルな造形によって、現代の住空間にも溶け込むデザインが増えています。
在宅ワーク中、ふと目を落とす場所に木製の小物があるだけで、ふっと呼吸が深くなる。
そんな深呼吸の装置のような役割を果たすのは、使ったことがある人だけが知る銘木製品の力です。
木に触れることで得られる確かな感覚
視覚的な美しさに加えて、触れたときの肌感にあります。
木の温もりという表現は、常套句のように使われていますが、珍味の美味しさは食べないと伝えられないのと同じように
木の感触も体感しないと感じられないものです。
通常の木製品に加えて、見た目の面白みを持つ銘木材のプロダクトは、
数に制限があり希少であるという珍しさに加えて、目を惹き、手を取られる、代替物のない素材です。
おわりに
銘木製品は、見て、触れて、使って、時を重ねる中でその良さがゆっくり感じられるものです。
世の中には木製品はありふれていますが、銘木製品というジャンルは現在存在していません。
銘木小物のプロダクトを製作できればという構想を着想したのが2017年頃ですが、
それ以降、少しずつ、銘木の素材や端材を溜め込んできました。
それらの素材を使って、世の中にあまり流通していない、しかし形になれば、面白く、馴染む製品を考え、それらを設計し、制作を進めています。
現在準備中ですが2025年内には形になっている予定です。
製品化ができれば、まずはモニターを募集し、実際に使っていただける方を募集する予定です。
詳細はメールマガジンにて随時ご案内いたします。ご関心のある方は、ぜひご登録ください。
銘木に潜む「味」を、これからの暮らしの中に、そっと滲ませていけたら─そんなふうに思っています。


