銘木の家具が珍しい理由―なぜ作家も企業も選ばないのか

銘木の家具が珍しい理由―なぜ作家も企業も選ばないのか

量産メーカーと作家が避ける現実とは〜

「銘木家具」と聞くと、唯一無二の高級品を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実際に店頭で目にする機会はごくわずかです。
なぜ銘木家具は市場にほとんど出回らないのでしょうか。
それは量産メーカーと個人工房の双方が、
合理的な判断の末に銘木材を扱いづらいと考えているためです。

銘木材,黒柿 | 一枚板テーブル

量産メーカーが直面する三つの壁

  1. 均一化の壁
    銘木の魅力は板ごとに異なる杢目や色合いにありますが、工場ラインが求めるのは常に同じ品質です。
    個体差が大きい銘木は規格外とみなされ、大量生産の流れから外れてしまいます。
  2. 供給の壁
    樹齢百年超の大径木や瘤杢は採取量が限られ、ロット単位で確保しにくいのが現実です。
    原木相場の変動も激しく、コストを平準化できません。
  3. 歩留まりの壁
    節や入り皮、繊維のねじれなどが強い材は、NC加工機で切削すると欠点が露出し、歩留まりが大幅に低下します。
    その結果、生産計画も原価も不安定になり、採用が見送られます。
量が確保しやすいメーカー製造のインテリア

個人工房が二の足を踏むリスク

作家にとっては「加工リスク」と「資金リスク」が大きな課題です。
硬度や油分が高い銘木は刃物の消耗が激しく、研ぎ直しの手間とコストが膨らみます。
さらに乾燥途中で割れが起きれば素材が丸ごと失われ、一点物ゆえ代替材もありません。
高額な原木を在庫で抱えたまま売れ残れば、資金繰りを直撃します。

それでも手にしたい方へ

銘木材の購入は買い手に目利が必要です。
場合によって反りや割れが起き得ますが、一方で無二の鮮やかさや深さがあります。
銘木に精通し、かつ使い手に寄り添える専門店での購入が賢明です。

まとめ

量産メーカーは大量に同じ品質の材を確保できないため銘木を避け
個人工房は無二の材料による加工リスクが大きさから敬遠します。
結果的に、銘木があしらわれたインテリアが流通せず、目に触れる機会が減少し、希少になっています。

銘木素材を販売する専門店自体も年々減少していますが、
現在でも専門店は存在し、銘木素材の取り扱いがあります。
加工には技術と手間がかかりますが、その分、他にない造形の面白さを引き出せる素材です。
日本文化であるアニミズムの思想を汲む樹木の捉え方も滲んでいます。
こだわりの逸品として、取り入れてみてはいかがでしょうか。


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