はじめに
神社やお寺の絵馬・木札は銘木でできているの?
その美しい木肌を見て「これは銘木かな?」と感じたことがある方もいるかもしれません。
結論からいえば、多くの絵馬や木札には、必ずしも銘木(めいぼく)が使われているわけではありません。
とはいえ、すべてがそうではなく、特別な目的や祈願のために、銘木が選ばれるケースも確かに存在します。
本記事では「一般的な絵馬の木材」「銘木が使われる場面」
「宗教的な意味での銘木の価値」について、わかりやすく解説していきます。
参考記事:銘木とは▼
https://manakonooto.com/meiboku/
一般的な絵馬・木札に使われる木材とは?
多くの神社や寺院で使われる木札や絵馬には、以下のような木材が採用されています。
※昔は国産モミの木材が多かったようですが、現在は外国材のスプルース(唐檜)が増えているようです。
・ヒノキ(檜・桧)
耐久性に優れ、芳香があり、白く清浄な印象を与えることから、神聖な場にふさわしいとされています。
墨や朱がよく乗り映えることも理由の一つです。
・スギ(杉)
軽くて加工しやすく、全国的に手に入りやすいため、絵馬や授与品の素材として広く用いられています。
・モミ(もみの木,樅)
やや柔らかく、加工がしやすい上に、繊維が細かく滑らかな木肌を持ちます。
絵馬や木札には、特殊な「銘木」よりも、むしろ「扱いやすく、書きやすく、実用的」な材質が優先されています。
中でもヒノキは、神社建築にも使われており「神聖な木」としての印象が強いため、圧倒的な採用率をほこります。
銘木が使われる特別なケース
とはいえ、すべてが「一般材」ではありません。
特別な場面では、希少価値の高い銘木が使われることもあります。
・ヤクスギ(屋久杉)
樹齢1000年を超える神木とも呼ばれる存在。奉納品や記念授与品など、非常に限られた用途で使われます。
・ジンダイスギ(神代杉)
地中に埋もれていたことで独特の色合いを持ち、歴史を感じさせる存在です。
・クロガキ(黒柿)
漆黒の木目と斑模様が美しく、芸術的な価値が高いため、特別な記念品や授与品に使われることがあります。
これらは流通量が少なく、価格も高価なため、一般的な絵馬として日常的に使用されることはまずありません。
しかし、「限定木札」や、「式年遷宮」などの特別な記念の際に配布される木製品には、
銘木が使われることがあります。
宗教的な文脈における「特別な木」
一般的に「銘木」とは、美しい木目や希少性をもつ木材を指しますが、
神社仏閣では見た目だけでなく「木の由来」が非常に重視されます。
たとえば「倒れた御神木を再加工した木札」「古い社殿の解体材を再利用した絵馬」などがありますが、
たとえ見た目が地味でも、神聖な「背景」や「時間の蓄積」が宿っている木素材として、大切に扱われます。
つまり、宗教的な文脈における材木評価の観点は
通常の銘木としての捉え方にある「美しさ」だけではなく
「祈りや記憶が込められている」という背景や物語に「特別さ」を見い出しているようです。
※この観点は現在の銘木観にも影響を与えていると思われます。
まとめ
普段、何気なく見ている絵馬や木札。
その多くは、実用的な観点からヒノキ材が使われています。
宗教的な儀式には、由緒ある材木や銘木材が使用されることもあるようです。
いずれにしても、木々という素材は、昔から「願いを書く」素材として選ばれてきました。
これは、木が神聖な存在とされ、祈りの対象として大切にされてきた歴史を物語っています。
身近にありながら、かつ神聖な側面も持つ木々。
鉄やガラス、プラスチックといった素材とはまた異なるかたちで、
私たちの生活に、静かにその姿を変えながら寄り添ってくれる存在のようです。
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まなこの音では、木材の中でも、特に見た目に個性のある「銘木材」を扱っています。
それぞれ異なる加工性や表情をもつ銘木に実際に手を加えながら、
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